妊娠中絶・人工妊娠中絶・中絶手術

人工妊娠中絶とは?
いわゆる「中絶」のことですが、医学的にいうと、
自然の分娩によらずに、人工的に妊娠の過程を中絶してしまうことをいいます。
つまり、人工の流産ということになります。
法的には、どんな理由であれ、妊娠22週を過ぎたら中絶手術は受けられません。
人工妊娠中絶を受ける条件
希望すれば誰でも妊娠中絶ができるわけではありません。
「母体保護法」という法律があり、この法律によって、受けられる条件が決まっています。

1)おなかの子の母親あるいは父親に、知的障害、精神疾患、精神病質、遺伝性の形態異常などがある場合
2)性犯罪(レイプ)や脅迫によって図らずも妊娠してしまった場合
3)身体的、経済的理由によって、出産することで母体の健康を害する場合
などです。

ところが、実際に一番多いのは、後先考えずにセックスに没頭した結果できてしまった場合とか、間違った知識で避妊をし、失敗して、できてしまった場合などです。
こうしたケースでは、「経済的理由」という名目で中絶が行われています。
(医師と患者が話し合い、合意することが条件です)

※※※いかなる理由があっても、妊娠22週を過ぎたら、中絶は受けられません。
人工妊娠中絶の最適な時期は?
早ければ早いに越したことはありません。
子宮がまだふくらんでいない妊娠12週以内、これが望ましい時期です。
妊娠22週を過ぎたら、どんな理由があれ、中絶は受けられません。
人工妊娠中絶の手術
大別すると2つあります。

1)妊娠12週以内の場合は、子宮内に鉗子(かんし)をいれて、胎芽・受精卵を掻きだしたり、吸引器で吸引します。
2)妊娠12週を過ぎたら、陣痛促進剤で陣痛を起こさせ、人工的に流産させます。また、帝王切開に似た方法がとられるケースもあります。
※※※原則として、1)は日帰りできますが、2)は入院が必要です。
また、2)の方法は、激しい痛みがともないます。
人工妊娠中絶の費用
中絶手術には、健康保険が使えません。
したがって、自費になります。

お産費用が病院によって違うように、中絶費用も、まちまちです。
おおまかな目安として、2006年現在、妊娠12週までが12万から14万、
妊娠12週過ぎの場合、入院しなければならないので、20万から30万ほどです。
人工妊娠中絶の病院選び
妊娠中絶は、「母体保護法指定医」でしか受けられません。
この指定のない医師が勝手にやることは、法律違反です。

日帰り手術であろうと入院手術であろうと、後日、経過をみるために通院する必要があります。
そのため、遠方の医院は避けた方がいいでしょう。
近場の、評判のいい産婦人科をさがしてください。
その他注意点
●医師と相談して中絶手術を受けることが決まったら、
医師から「人工妊娠中絶同意書」というものが渡されます。
この用紙には、中絶する胎児の父親である男性に、サインと捺印をもらいます。
そして、手術の当日に医院へ提出します。

●手術前日の夜は、健康診断の前日と同じように、9時前後から飲食はいっさいダメです(水も酒もタバコもダメ)。

●手術当日は、ノーメイクで。
化粧をしてしまうと、手術中や手術後の顔色の微妙な変化がわからなくなり、危険サインを医師が見落としてしまう可能性があるからです。

●リング、ピアス等のアクセサリー類ははずします。
人工妊娠中絶の後遺症
母体は、妊娠によって、ホルモンの分泌が活発になります。
中絶は、それを強制的に中止させることを意味します。
したがって、中絶手術後には、ホルモンバランスがくずれます。
頭痛がしたりめまいにおそわれたりすることは、珍しいことではありません。

また、中絶手術の過程で、頸管裂傷(けいかんれっしょう)や子宮壁穿孔(せんこう)などの傷を負うことがあります。

さらに、手術後に、卵管炎や子宮内膜炎などにかかりやすくなったり、
不妊や流産の原因になるケースもあります。

精神的な面では、中絶したことの罪悪感に苦しみ、その結果、
男性不信に陥ったり、セックスにおいて不感症になったり、そもそもセックスそのものができなくなったりするケースもあります。

人工妊娠中絶をしたすべての人が、上のような後遺症をわずらうわけではありません。
しかし、多かれ少なかれ、なんらかのトラブルを抱えることがあり得る、ということは知っておくべきでしょう。

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